今朝、薬局で待っていると、衝撃映像と題し、テレビで、ヒヒがライオンの子供を面倒見ている。毛づくろいをしたり、他のヒヒが近づいてくると、すぐに抱いて別のところに移動する。
ヒヒは、気難しい動物なので、こういった姿は、珍しい。微笑ましいと、映像付きで、やっていました。

これは、本当に酷いニュースです。
良くこれが問題にならないものだ。明らかに捏造のニュースです。
私は動物には詳しくないので、この映像を、初めて見たとしたら、すっかり騙されていたでしょう。

実はこのニュース。先週だったか、ネットで紹介されていました。ただし、内容は、このテレビとは大きな違いです。まず、このライオンの子供は、ヒヒがライオンの隙をみて、さらって来たものです。
それから、過去にもこのようなケースはあるそうで、ヒヒが面倒を見た場合、ライオンの子供が成長するのは、難しいだろうとありました。

それから、映像は少し前のもののようで、その後、このライオンがどうなったのか。という記事もありました。
結局、このライオンの子供は、学者の予想通り、死にました。
まぁ、よくもこんな酷い話を、美談のようにしたものです。

私がオーストラリアにいたので、このところ、会う人、会う人、みなさんからオーストラリアの山火事について聞かれます。
もちろん、消火活動の話も出ますが、コアラやカンガルーが焼け出されて、可哀そうだ。山火事は、いつごろ、落ち着くのでしょう。
私も日本のテレビで、焼け出されたコアラにペットボトルを与えたら、むさぼるように飲んだ。助かって良かった。山火事の消火活動が、うまく行かない。
消火活動にあたっていた、消防隊員がなくなった。それはそれは、大変なニュースとなっています。

しかし、実際には、オーストラリアの山火事は、常に起きているものです。出火の原因をほとんど、報道しないので、誰かの火の不始末と、思っている人も多いのでは無いでしょうか。
この出火は、ハッキリといえば、自然の摂理です。
確か、数年前にも、ダーウインが来た。でやっていました。ガムツリーは、成長が早く、短い時間で数十メートルまでなります。
あちこちのガムツリーが、密集して大きくなると、その枝葉で、地面に光が入らなくなります。そうなると、生物が生きられない環境が出来てしまう。それをなくすため、樹木が自ら、脂分の樹液を出すので、発火する。野焼きのようなものです。

ですから、ずっと昔から、当たり前のように、あちこちで山火事は起きています。
そのほとんどが、人など住めないような場所で起きていますから、消火活動などやりませんが、この数年は、人家の近くまで燃えているので、ニュースにもなりますが、オーストラリアでは、こんな大袈裟な報道は見たことがありません。

確かに、焼け出された、コアラやカンガルーの映像をみれば、可哀そうだと思いますが、それも自然の摂理ですから、増えすぎても困りものです。